一生一デザイナー。
夕方、有限会社OFFICEの社長の林さんが僕の事務所にいらっしゃいました。
10年前、アメリカ留学から帰国し、就職した会社が林さんの会社でした。
1996年6月頃、一時帰国の際、就職活動方法も分からなかった僕は、タウンページをめくり浜松市内のデザイン事務所・広告代理店に片っ端から電話して求人しているかどうかを聞きまくり、何度か会社の面接を受けました。更に浜松の職業安定所(今のハローワーク)に行き、求人情報があって帰り道の途中だった当時花川町にあったOFFICEにアポも取らず、短パンにTシャツで伺い、作品を見せ「将来は東京に行ってデザインをして、独立したいと思っています。」なんて初の面接で生意気な口を叩いた僕を拾ってくれたのが林さんでした。
その次の週からアルバイトとしてOFFICEに通い、いろんな仕事をさせてもらい当時出始めだったMacintoshを触らせてもらったり。確かFx?とかQuadraとかって時代です。松浦さんって言う先輩に、「えええーそんな細かくですカー?」って思うぐらいデータの作り方を叩き込まれ、デザインに対してそんな甘い物ではないって事を林さんに叩き込まれ、水谷さん(林さんの奥さん)にフォローしてもらい、仕事中にうたた寝してた頭を女の先輩にはたかれ。それから僕がまだパソコンを買えなかった頃、会社にあったパソコンとインターネットを思う存分使わせて貰い、夜中何時までも電気代と電話代を無駄に使わせて貰い、おまけに夜食も食べて良いからって水谷さんが冷凍食品を用意してくれて下さいました。今思うと先輩方に負んぶに抱っこ、しかもお給料ももらい勉強もさせてもらいました。
また山本さんというカシオ計算機のデザイン室出身の先輩がOFFICEに居たお陰で、僕はそのデザイン室でお世話になることが出来、色々な経験もすることが出来ました。
デザインって「生き方」を目指した10代、デザインって「理論」を勉強した20代、そして今30代。
そして今日、その師匠である林さんに今の事務所を見て頂き、帰り際に「藤原君、頑張ってるみたいで安心した。」って声を掛けて頂きました。正直、頑張ってるかどうか分かりません。OFFICEバイト時代にこっぴどく叱ってくださった丸順重工の小川社長に言われた言葉が「頑張ってるかどうかは自分が決めることではなくて他人が決めることだ。」と言う言葉を思い出しました。でも、自分なりに考えてどうだろう?って思います。でも今日、林さんは褒めても下さいましたし、もっとこうすればいいんじゃないか?ってアドバイスも下さいました。ちょっと救われた気がします。
一生一デザイナーと信じている僕は【想像】とは何だろうと考え、デザインを通じて【製品】を作り【生産としての過去】と言う【実績】を残していっていると思います。口ではデザイナーって言っているだけかもしれないし、林さんのように何十年と会社を経営し、いろんな人の出入りを経験したから言える重みのある【デザイナー】としての生き方をしているのかなと考え直すことが出来たと想います。
INDEXのウエットスーツもその販促ツールもその取り巻きの生産物も見て頂きました。出来たばかりの藤原図案の粗品タオルもお渡ししました。(一番最初にお渡し出来た方が林さんで良かったです)今ある僕の【デザイン】を全部見て貰ったつもりです。「デザイナーで有るが故の営業能力の無さ」を補う「誰かのチカラ」を必要だとする時期が来ていることもあっさり見透かされました。人は一人では生きていけないと言うことも暗に伝えてくださいました。有り難うございます。
田舎が故、デザインまでお金や気が回らない現状がココには有るかもしれません。でもデザインを目指してからずっと根底にある「デザインで世界の価値観を変える。」って思いは変わっていないので、色々なアプローチでその思いに対してやっていこうと思っています。お客さんに出来ない事、「想いをカタチにして実現すること」がデザイナーとしての生き方だと思うので。夢や希望をデザイナーとして第三者に与えること、考え抜いて出来上がるカタチの価値観、使う人や見る人が楽しくコトを行えるカタチ、それらを作るのがデザイナーの役目だと思うので。それがスタイルやスタンスかもしれません。Erg Designの二階堂さんが言ってますけど、「新しい価値観の創造」が出来るのがデザイナーの生き方だと思うので。
一生一デザイナーとは、新しい価値観を創造し、提供することを体現することなのかなと。そう思いました。

コメント
そんなことがあったのかぁ・・・
君はどこに面接に行くときもTシャツに短パンだねぇ 笑
君のデザインはいつも新しい
どうやってこんなデザインを次から次へと考えるられるのかなぁといつも関心しています
創造性が豊かなんだろうね
だから次はどんなこと考えてくれるんだろうってワクワク期待もしてます
一生一デザイナーか
デザインの世界って流行り廃りが激しいけど
いっきは年を重ねていくごとに
デザインの豊かさがでてくると思う
それは今も積み重ねてる経験があるから
あいつ年とってもやるなぁって言わせてください
応援してます
投稿者: りょう | October 2, 2006 02:29 AM
オレも東京から浜松に来た22年前は
「浜松だったら、絶てーオレ一番だわww」って思いながら、
浜松駅の改札を出たわww
しかーーし、
浜松は浜松のデザインがそこにはしっかりと存在していたと暫くたって、思い知らされた。
ココでは、何かの分野に特化したエキスパートじゃなく、
オーラウンダーでなきゃ難しいとも正直思ってるし、
んにゃ、これをなんとかしなきゃいけないとも感じる。
嫌われるんじゃなく、憎まれるような仕事したいと今は思うぜ。
貴殿のご活躍をこれよりも拝読いたします。
投稿者: たびお | October 2, 2006 12:09 PM
オイラにデザインの事を語る資格はないけど、素人ながらに色々な意味で楽しくさせてくれるようなデザインは大好き。
いっきにもそういうデザイナーになって欲しい。
プロがすげーなと思うデザインは当然凄いんだろうけど、素人にもすげーなと言わせるような、いっきのデザインが見たい。
日本の反対側からも応援してる事をお忘れなく・・・
投稿者: たか | October 2, 2006 08:44 PM
こんばんわ。
2日くらいかけてじっくり読ませていただいちゃいました。
面白い人だなぁ。
不思議な人だなぁ、と。
いっきさんのデザインしたもの、見てみたいです。
投稿者: けい | October 2, 2006 09:08 PM
所信表明ですな!! この言葉忘れずに!!
投稿者: 420 | October 2, 2006 10:06 PM
すみません、一度訪れたのですが、いややっぱりもどってきました。。
私は、デザイナーとは言えない端くれです。
「新しい価値観の創造」、本当に胸に突き刺さります。
相手の言葉や気持ちを、形にしてあげること。
目に見えるものに作りあげること。
正直今、この仕事につまずいていました。
でも、迷わずまっすぐに突き進んでいる方の話を聞くと、見えなかった道が見えてくるような気がします。
投稿者: ゆこ | October 2, 2006 11:46 PM
>たびおさん
ども。はじめまして。コメントありがとうございます。
憎まれる仕事っすね。w 嫌らしい野球みたいなもんっすね。僕も良い仕事が出来る様に頑張って行きたいと思います。田舎に行けばいく程、オールラウンダーじゃないといけないっすもんね。だから僕もデザイン以外に色々やってるんだと思います。もっと一つのジャンルで特化出来て確固たる幹になる部分を大事にしたいと思います。
>たか
ありがとう!いい物作り出す力、毎日鍛えてます。あは。ちなみに水泳とかマラソンとかサーフィンとかしてる最中に思いついたりする事が多いんだけどね。それらの事をしてる時も、夢でもいつでも考えてる感じなんだけど。たまには頭をオフにして、ぽわーんってなりたくなる時が有るんだけどね。
>けいさん
はじめまして。コメントありがとうございます。不思議な人っすか?面白い人っすか?w ありがとうございます!
ちなみに涙もろくて語り上戸で、暑苦しい奴なんですけどね。w 僕がデザインした物っすか!このサイトの中全部見てみてください。画像や写真で紹介してますので。ちなみに今まで一番でかいデザインは天浜線の車両です。むふ。
>ゆこ
みんな躓くから。大きな石ころでも小さなタンスの角でも。注意力散漫だとね(コレ僕の事だ)。ちなみに道はアントニオ猪木さんの引退の時の台詞を参照して。w ま−大丈夫でしょ。君なら。
>420
ええ。もう10月ですし。w
既成概念や固定概念みたいな既存のアプローチじゃ僕みたいなセンスじゃ歯が立たないのだ。だから違うアプローチをするんだけどね。失敗するか成功するかは別として。それが新しい価値観の創造かな。多分。成功すれば実績だし、失敗すれば過去だし。言い方一つで全然違うけど。小さな成功を沢山積み上げて行けば人には信用してもらえるけど、始めはなかなか理解されないのが今までの歴史だし。色々試すのが訓練だしね。(おっと、僕今、良い事言ったでしょ?決まったべ?)
>りょう
流行や廃りね。大丈夫。アンテナばっか高いから。送信能力は低いけど受信能力は高いアンテナなので。なーんんちって。時間が経ってもやるなぁって言われる様に、目標も決めてるんで。ちなみにここ半年の目標はフルマラソン完走で。ってオイ!仕事じゃねーじゃんか。
投稿者: いっき | October 3, 2006 01:49 PM